コマ割りについて
ちょっと前、3段割りイコール単調になる、
という感じの話を読んだんですが
まあ、下手に割るよりは素直に単調に
割ってもいいのではと思います。
単調に感じるのはコマ割りでなく、
マンガの内容そのものなのでは…。
カメラワークとか。。。
だって、いつも言うのですが
映画のスクリーンの形が単調だって
誰も言わないしね。
最近は「ブラックジャック」を読んで、
コマ割りについて考えたりしています。
「ブラックジャック」はほぼ4段割り、
ページ8コマから9コマもある。
それで20ページで難病を手術した上に、
感動までさせてしまう。
すげえ…。
本当にすごいです。
元週刊漫画誌の有名な編集長も
週刊誌では、18ページで最低100コマ
ということをおっしゃってましたが
コマ数は減る傾向にあるように感じています。
コマを小さくすれば、描く量も増えるので
大変なのは重々承知なのですが
限られたページ数で圧縮して何かを語るには
やはりコマ数が必要です。
あとは、漫符(まんぷ)の使い方ですかね。
一目で何をしているか分かる描き方、
これは絵柄にもよるので
難しいところですが、
マンガの登場人物の演技力を
絵の上手さがなければ、
漫符で補うことも必要です。
1ページのコマ数が少ない
=ページ数が増えると
出版社は原稿料増えちゃうんですよねー、
というのも正直ありますが、
それよりもキレの悪い漫画に
なってしまう方が怖いですね。
以下は10年前にコマ割りについて
書いたものです。
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4月29日(金)
非常に閲覧数の多いページでリンクを張っていただいたようで、
見てくれた方の数が多くてびびってます。
ぼちぼちやっていきますが、感想や質問など書き込んでいただけると
うれしいです。
さて今日は、コマ割についてちょっと書こうと思います。
私が編集していたエロティクスとFという本は、
発刊当初、
「エロガロ」
と呼ばれてました。
嬉しいような悲しいような…。
意外に思われるかも知れませんが、
私自身はあんまりガロやサブカルの血中濃度濃くありません。
エロティクス創刊号の肝であった、柳沢きみお先生の「女だらけ」
なんかを読んで育った口です。
今でも、「HUNTER×HUNTER」を読むためだけにジャンプを買います。
いや、買ってました。だってねえ、無断欠席多いんだもん…。
井上雄彦さんは「楓パープル」から読んでます。
実は太田の前は創美社にいたんです。
で、「エロティクス」は
サブカルよりな感じの方の持ち込みがすごく多かったんです。
実際「アックス」編集部が近所だったので、
あちらに行ったついでに寄りましたという方が
一時多かったです。
その中でちょっと気になったのが
妙に変なコマ割の人が多い
ことでした。
「何でこんなに斜めのコマを多用するの?」とか聞くと
「人と違うマンガを…」とか「新しいかなと思って」とか
答えるんですよ、みんな。でも、
「読みにくいよ、これ」って言うと大体二度と来ない。
駕籠真太郎さんという奇抜なアイデアを
連発するマンガ家さんがいます。
ある時、彼の原稿をうけとって、
いやーよくこんな事思いつくなと思って、
もう一回マンガを見直すと、なんと前ページ全く同じ、
横2×縦3の均等のコマ割で描いてました…。
面白い映画だって、スクリーンの形変わらないでしょ?
100年に一人の天才でも出てこないと、それは変わらないと思います。
コマ割につまったら、
取りあえず素直に割ってみること
をオススメします。
もちろん、少女マンガの芸術的なコマ割や、
車田正美先生のギャラクティカマグナム割
がマンガの特徴の一つであるのは言うまでもありません。
でも、アレなかなかに難しいですよ。
マンガを描いててどうも物足りないと感じたら、
それは大抵の場合、コマ割のせいではなく
内容に問題
があるのです…。
小池田マヤさんの「…すぎなリボリューション」なんか
読んでみるといいかも。
四コマ割でもここまでできる。
私が最近のマンガ家さんで、
美しいコマ割だなあといつもうっとりするのは
「天才柳沢教授の生活」の山下和美さんです。
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「HUNTER×HUNTER」の状況が変わっていないのが悲しい…。
この後コマ割りでうまいなあと思ったのは、
よしながふみさん、それから「亜人」の桜井画門さん。
「亜人」は最初に見たときに、
なんと上手い人が出てきた~と思いました。
シンプルかつ、分かりやすく、迫力もある。
新人の方は是非参考にしてください。
ではまた!
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