多重人格者のススメ

実力のある漫画家さんとお話させていただくと
もうほんと、常識人というか、場合によっては編集者のほうが
ダメ人間的な時が多々あります。

漫画を描くというのは、
「描いている自分」と「読者としての自分」という
二つの視点が必要で、面白い作品を描かれる漫画家さんは
この多重人格的のスイッチのオンオフの切り替えが
上手くできるのかと思います。

10年前、「職業的な視線(多重人格のススメ)」
なんて記事を書いたのですが、
ちょっと昔の自分、偉そうですね…。

以下昔の記事です。

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編集をそれなりの年月やっていると、どうもマンガとか
映画を見てると職業的な視線から逃れられません。

多分、プロのマンガ家さんも、このシーンもらい!とか
やられた!とか心の中で叫んでおられると思います。
実際いつも、悔しがってばかりいる方もいました(笑)。

編集者はマンガこそ描けませんが、仕事として給料をもらって
マンガを読んでいるのですから、はっきりいって、株のディーラーが
毎日、株価ボードをにらんでいるのと同じ気持ちで、マンガを読んでいる
んです。(まあ大笑いもしてるんですが)

「マジ」なわけです。

皆さんは本当にマジにマンガ読んでますか?
一読者を越えて、今読んでいるマンガ家さんのライバルとして。
ネームの旨さや、コマの運びや、背景の処理や、ペンタッチ。
全部吸収してますか?

マンガを楽しみながら、でも冷静に分析もする。
多重人格になって読むんですよ!
まあ、二度読めばいいんだけど、映画は二回きついもんね。

もっと、旨いマンガに嫉妬し、気が狂ったようにマンガを描いて
ください。でも本当に狂っちゃだめよ。冗談じゃなくて。

がんばってください!

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重ねて、頑張ってください!!

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